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2012年11月 1日 (木)

八ッ場に貴重な遺跡群--日本の“ポンペイ”

 八ッ場ダムの水没地域周辺で、縄文時代から江戸時代に至るいくつもの貴重な遺跡が出土していることがわかりました。産経土木常任委員会で取り上げ、しっかりとした調査と保存を要求。また、塩川鉄也衆議院議員とともに現地を視察しました。(写真)

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 発掘の中でとくに注目されているのが東宮(ひがしみや)遺跡です。江戸時代、天明3年(1783年)の浅間山の噴火にともなう泥流は、八ッ場ダム水没地域一帯を覆い尽くすように堆積したと考えられていますが、東宮遺跡はきわめて保存状態がよく、木製の日用品など当時の生活ぶりをリアルに伝える遺構・遺物が数々出土しています。

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 この泥流は、上流の嬬恋村・鎌原観音堂の発掘で発見された「老婆を背負った女性」を埋めた火砕流が吾妻川を流下したもの。火砕流噴出の直後には“鬼押し出し”の溶岩流が噴出しています。天明3年8月5日午前10時噴火という日時まではっきりした一連の遺跡は、“日本のポンペイ”という指摘もあるほど貴重な「災害遺跡」といえます。


 私は委員会での質問の中で、この遺跡が地元の生活再建の糧になり得ることを明らかにしながら、「絵に描いた餅」のダム湖観光からの転換を主張しました。  

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